はじめての四川料理
四川省について 四川料理特有の香辛料 四川料理のレシピ 中華のお供「紹興酒」

四川料理について

四川省の総面積は49万平方メートルで、中国の西南に位置しています。21個の市のほか184個の県(日本の県とは違います)があって、中国の23の省の中で地域が広い省です。中国には56の民族がいますが、四川省には53の民族がいます。四川省の8500万の人口のうち95.7%は漢民族で、50以上の少数民族は総人口の4.3%を占めています。四川省の人口は中国総人口の6.9%を占めていて、中国でも人口が最も多い省です。人口密度も高く、1平方キロメートルに192人が住んでいます。

四川省の地理気候

四川省は亜熱帯地域に属して複雑な地形と夏風の影響で、東と西の気候はまったく違います。東の盆地は亜熱帯気候で、四季がはっきりしていて雨量も十分で、年平均気温は14~19℃です。冬は雪が少し降り、春は暖かく乾燥しています。長江沿岸部には熱が拡散しにくい地域が多く、真夏の気温は38度以上に達しています。盆地の地域では雨量が多く、「雅安」は「雨の城」の名前を持っています。四川省西にある高原の大部分の地域は、気候が寒く乾燥していて、マイナス36℃と観測されたところもあります。

四川省の自然遺産

四川省には中国だけではなく、世界でも有名な自然遺産と文化遺産が数多くあります。世界の自然と文化遺産には九賽溝の渓谷の景観と歴史地区(1992年、自然遺産)、黄龍風景区(1992年、自然遺産)、峨眉山と楽山大仏(1997年、自然と文化の複合遺産)、青城山と都江堰(2000年、文化遺産)の六ヵ所が登録されています。中国国家級の風景名所区に9ヶ所、歴史文化名所に7ヶ所があるほか、国家級の森林公園が11個、文化保護区が40個もあります。四川省は、多彩多様な民族風景と有名な四川料理で世界に名を知られています。

四川省の主要都市

成都は、四川省の省府として政治、経済、金融、交通、貿易の中心地です。
2001年、成都の人口は1000万人を突破しました。2300年以上の歴史を持っている成都は、巴蜀文化と豊富な食文化の町として多くの観光客を魅了しています。
改革開放20年以来成都の経済発展は著しいものとなり、2001年の国内生産総額は1491億元にもなりました。国際交流も活発化し、世界の10ヶ所の町と姉妹都市(日本の甲府市と姉妹都市)を結んでいます。四川省は1985年、山梨県と姉妹関係を結んでおります。

四川省はパンダの故郷

四川省といえば何といってもパンダです。中国の85%以上のパンダは四川省にあるので、「パンダの故郷」の美称を持っています。パンダを漢字で書くと「熊猫」、中国語では[xiongmao]と発音します。パンダは元来肉食動物ですが、現在は草食動物に変化しました。成年パンダの体重は100キロぐらい、身長は150センチぐらいで、一日10~15キロの竹を食しています。パンダの平均寿命は15年前後で、その数は1000頭もないと言われています。単独行動を好むパンダは性格がちょっと神経質なところがあり、中国の公園ではパンダの住まいに防音措置を設置しています。

四川省の飲食文化

四川省は、四川料理の元祖として世界に名を知られています。四川の人は、鍋料理が好きですが、特に「麻辣火鍋」を好んで食べます。四川はどの家にも「麻辣火鍋」専用のお鍋と種類豊富な香辛料があるそうです。四川の地形が盆地ということと四川の人がよく「麻辣火鍋」を食べるということで、中国の人は笑い話として「四川は大盆地、火鍋は小盆地」と言っています。四川の火鍋は中国で大変人気があり、全国各地に「四川火鍋」のお店があります。日本では四川料理といえばマーボー豆腐、チンジャオロースなどですが、中国の人は四川料理といえばまず「四川火鍋」を思い出します。