はじめての四川料理
中華のお供「紹興酒」 四川料理特有の香辛料 四川料理のレシピ

中華のお供「紹興酒」

中華料理に合うお酒といえば何と言っても「紹興酒(しょうこうしゅ)」です。紹興酒は、中国の黄酒の中の名酒として2500年の歴史を持っています。1953年、中国で初めて開催されたお酒の博覧会で正式に中国八大名酒の一つに選ばれました。以後、紹興酒の名前は益々有名になり、中国の黄酒の中で輸出量一位を占めるようになりました。紹興酒は飲むだけではなく、中華料理に使えることで普通のお酒より利用率は高いです。

紹興酒がおいしい理由

紹興酒がおいしいことには次のような理由があります。まず製造技術が高いこと、次においしい湖の水を使っていることです。紹興酒に使われている水は、高い山から流れてくる水のみを使っていて、砂と石によるフィルタが何回もかかっているので非常にきれいです。きれいな水、おいしい水は名酒紹興酒を作る上で欠かせない条件です。中国のお酒は黄酒、白酒などと分けることができますが、醸造酒である紹興酒はいつの間にか黄酒の代名詞となりました。

紹興酒豆知識

紹興では女の子が生まれたら地元で作った美酒一本を保存し、娘が嫁に行く当日美酒を開封する風習があります。中国では結婚の日を「大紅日」とも言うので、紹興酒の種類の中には「女児紅」という名前(中国語で娘は「女児」と言います)がついている紹興酒があります。紹興酒は製造年数によって3年もの、5年もの、8年もの、10年もの、12年、15年、18年もの、20年ものなどがあります。年代物であればあるほど値段は高くなりますが、紹興酒の20年ものは「陳年老酒」としてとても貴重です。

紹興酒の飲み方

紹興は黄酒のふるさととして中国5大「酒名城」の一つとして知られています。紹興酒は冷たくして飲んでもいいですが、人肌ぐらいの温度に温めて飲むと体が冷えて時にはすぐ暖まります。中国では紹興酒を温める専用の酒器も売っています。厳選されたその年のもち米、優良小麦、そして何千年の伝統技術によって作られる紹興酒は、中国が世界に誇るさけと言っても過言ではありません。

紹興酒の効能

紹興酒は栄養が高く、度数が低いので男女、年齢に関係なく楽しむことができます。紹興酒は冷たくして飲んでもいいですが、温めると風味が一層増します。紹興酒は、食欲増進、疲労回復、消化を助ける保健効能があります。中華料理に使うおさけと言えばまず紹興酒です。「高級な紹興酒を料理に使うのはもったいないない」という方がいるかも知れませんが、料理に使う紹興酒は飲む紹興酒より年数が経ってないので値段はそれほどではありません。

紹興酒「古越龍山」

紹興酒は、中国紹興という町で作られているので紹興酒と言います。決まりによって紹興以外の町で作った黄酒は、紹興酒という名前をつけてはいけません。また醸造してから最低3年経たなければ、紹興酒として呼ばれないという厳しい決まりもあります。紹興酒には「元紅、加飯、善醸、香雪、花彫、古越龍山」などの種類があります。そのなかで紹興酒「古越龍山」は、甘味、酸味、苦味、しぶみ、辛味がうまくミックスされた最高級の名称を持っています。

紹興酒と周総理

周恩来総理は、中国人だけではなく世界の人々に愛されている中国の偉人です。周総理は紹興の出身で、中国が建国した当時から紹興酒の技術の保護と発展に力を入れました。1952年、周総理の指示により国からお金を出し紹興に紹興酒中央倉庫を修復しました。周恩来総理は、紹興酒の文化価値と経済価値をよく知っていて世界に紹興酒を広める努力を惜しみませんでした。外国の方を招待する時、第一杯目の乾杯は必ず紹興酒で行ったそうです。周総理は、晩年まで紹興酒と落花生で晩酌する伝統を守ったそうです。鄧小平も紹興酒と大変好み、85歳になってタバコを止められてからは毎日紹興酒「古越龍山」を飲みました。